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Appleの特許戦略を徹底解説!身近なIT特許シリーズ!

APPLE特許

これまでGAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)の特許戦略を解説してきましたが、今回は最後のアップルについて解説します。iPhoneに使われている特許、サムスンとの訴訟、パテントトロールとの訴訟についても解説しますので、あなたの会社の知財戦略にも取り入れてみましょう。

<この記事で分かること>
・アップル(Apple)製品を保護する特許と戦略
・サムスン、パテントトロールとの訴訟事例
・アップルの新事業に関連する特許の内容

(執筆:知財部の小倉さん

アップル(Apple)の製品を保護する特許

アップル(Apple Inc.)は、カリフォルニア州クパチーノに本社を置くアメリカ合衆国のテクノロジー企業です。デジタル家庭電化製品、ソフトウェア、オンラインサービスの開発・販売を行っています。2021年8月30日時点での時価総額は275兆円超え、時価総額世界1位となりました。

参考:Wikipedia(Apple)

代表的な製品としては、ノートPCのMac bookやスマートフォンのiPhoneがあります。これらの製品に使われている特許を見ていきましょう。

参考:Appleオフィシャルサイト

iPhoneに関する特許

タッチパネル(タッチスクリーン)に関する特許として、スライド式ロック解除(Slide to Unlock)の特許が登録されています。
参考:特許第5457679号

スライド式ロック解除という機能は、下のような画面上にある画像をスライドさせることで画面ロックが解除される機能です。初めてiPhoneを触ったときには、ボタンが無くなった代わりに画像をタッチしてロック解除するのが衝撃でしたね。

今となっては、Touch IDやFace IDなど別の方法での解除がありますが、iPhoneの基本的な機能の一つです。

また、タッチパネルのバウンスバック(Bounce back)特許も有名です。
参考:特許第4743919号

この機能は、何か便利になるというものではありませんが、これ以上するロールできないところから更にスクロールさせようとすると、画面がバウンドしながら元に位置に戻るものです。

一見すると、何でもない機能なのですが、アップルとしては「指に吸い付くような操作感覚」を実現するために重要な技術だと位置づけているようです。さらにノキアがこの特許を米国で無効にしようとして、無効化できなかったことから他社への牽制効果も高い特許なのです。

iPhoneは意匠も取っている

特許・意匠・商標権など製品を複数種の権利で多面的に保護する戦略を知財ミックス戦略といいます。アップルも特許以外に意匠権を取得するという戦略をとっています。

例えば、スライド式ロック解除(Slide to Unlock)は以下のようなデザインを権利として登録しています。
参考:意匠登録第1356981

また、携帯の電話の基本的な外観もすでに権利化しています。下のようなデザインの携帯電話はiPhone以外にもありそうですよね。これ以外にも色々な形状を権利化しています。
参考:意匠登録第1325903号

iOSはクローズ、アプリ開発はオープン

オープン&クローズ戦略(オープンクローズ戦略)とは、一部の特許を他社に開放(オープン)することで市場拡大を図りつつ、自社の独自技術は特許で独占(クローズ)して市場の中で優位な状況を作り上げるというものです。

グーグルのアンドロイドはOSをオープンにして、アプリを有料で提供(クローズ)していました。アップルはOSを有料にして、アプリ開発環境を無償で提供したようです。これで、OSの他社模倣を防止しつつ、アプリを世界中の人が作りやすい状態となっています。

アップルの特許訴訟事例

サムスンとの長きにわたる特許訴訟

2011年から7年以上も争っていましたが、アップルはサムスンのGALAXYシリーズがiPhoneとiPadの意匠権を侵害しているとして提訴しました。一方、サムスンもアップルが無線通信技術などの特許を許可なく使用したとして、韓国・日本・ドイツでアップルを提訴しました。

係争の場は10か国にも広がり、なかなか決着が付きませんでしたが、華為技術(ファーウェイ)などの中国メーカーがスマホ市場に入ってきたこともあってか、2018年に和解しています。

パテントトロールへ損害賠償支払い

2010年にはアップルはパテントトロールから狙われてしまいました。こちらも10年という長い戦いの末、VirnetXの特許をアップルが不当に使用したとテキサス州の連邦陪審から5億280万ドル(約526億円)の支払いを命じられました。

裁判で問題となっていたのは、ユーザーがVPNに自動接続するためのVPN on Demandと呼ばれる技術でした。アップル側はVirnetXの特許に抵触しないようFaceTimeの機能を変更済だったと主張しましたが、支払いをする結果となりました。

パテントトロールについてはこちら
→企業知財部からみたパテントトロール!裁判事例や対策を徹底解説!
→パテントトロールって何?!米国弁護士&日本弁理士が解説!

アップルの新規事業に関連する特許

アップルはさらにスマートフォンなどのデバイスから自動車などの新事業の開発を進めており、その技術に関する特許も公開されています。

自動運転+EV(電気自動車)

Apple Car」というプロジェクト名で、開発が進んでいるようです。特に、アップルが力を入れるのはソフトウェアによるセンサー校正、自動車の方向転換技術、車内の通気性に関わる設計などです。

参考:アップルが自動車関連特許を多数取得「Apple Car」は開発順調か

上記以外にも、ドアに設置されたセンサーによる後方車両の検知、ARの車載インフォテインメントシステムなど、自動運転に関する技術が出願されています。

自動車もスマホのように今後はネットワークに繋がったり、ソフトウェアのダウンロードによる機能変更などが行われるので、アップルの活躍が楽しみです。

VR/AR関連技術

FacebookもVR/AR分野に参入していますが、アップルもVRヘッドセットの特許が出願されています。特許の名称は「ダイナミック・フォーカス・3Dディスプレイ(Dynamic focus 3D display)」で、使用者の網膜に直接画像を投影する技術のようです。

現状で市販されているVRヘッドセットの大半はデバイス内部のディスプレイに映像を表示し、ユーザーがレンズを通してそれらの映像を見る仕組みを取っているとのことですが、アップルがこの技術をスタンダードにしていくものと思われます。

参考:アップルのVR/AR関連特許、今度は網膜投影と焦点変更技術か

まとめ

今回は、GAFAの一つであるAppleについての特許戦略を解説しました。アップルはヒューマンインターフェースやデザインなどユーザー体験にこだわりがあることがよく分かりました。また、GAFA同士でも自動車やVR/ARなど今後は競合になっていくことが予想されますので、将来の技術に期待が膨らみますね。

一方で、売上が上がったり有名になればなるほど、パテントトロールにも狙われたりしますので、しっかりと知的財産権で保護しておくことの重要性もよく分かりました。

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