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人をダメにするといわれたあのグッズ~Yogibo~【おもしろ特許】

人を虜にする心地よさ。

包みこまれるような柔らかさで「人をダメにする」と恐れられたグッズといえば、ビーズクッション。

その名の通り細かなビーズが入ったこのクッションの特徴は、

  • 体重をかけると中に入ったビーズが穏やかに動き、その人の体に合わせて包み込むようにフィットする
  • 簡単に持ち上げられる軽さで、持ち運びが容易にできる
  • 起き上がろうとする人の気力を奪う

などが挙げられます。

ビーズクッションといえばYogiboが有名ですよね!Yogiboは2009年にアメリカニューハンプシャー州で設立されました。

今回は、そのYogiboから出願された米国特許を紹介します。

【特許の基本情報】

特許番号:US20160281279A1

出願者:YOGIBO LLC

出願日:2015.3.23

出願状況:特許取得済み

特許の肝「発明が解決しようとする課題」を簡単解説!

The present invention is directed to a functionally supportive pillow comprising a dynamically responsive combination of an inner core enclosing a bead material and an outer shell, such that the combination of the inner core with the outer shell creates a dynamic response to applied pressure to the pillow for increased functional support of said pillow.

出典:Novel functionally supportive pillows and methods of preparation thereof

Google翻訳すると、

本発明は、構造的に安定であるが伸縮性のあるキルティング布を提供する、本明細書に記載の特定の要素の組み合わせによって提供される、新規で発明性のあるキルティング伸縮性布(QSF)を提供する。特に、本発明は、伸縮性のある生地材料と伸縮性のある生地材料との層状の組み合わせを含むキルティング伸縮性生地(QSF)、およびその調製方法を対象とし、使用のひずみおよび力、例えば、伸ばす、引っ張るなど。さらに、この新規で発明性のある布地を含む製品も本明細書で提供される。

出典:構造的に安定したキルティング伸縮性生地とその製造方法

簡単にいうと、「丈夫な伸び縮みする布だけでビーズクッションの形状を維持できるようになったよ!」ということ。

いったいこの技術のどこがすごいのでしょうか。

もう少し詳しく解説しますね!

特許技術を生かしたビーズクッションが誕生

これまでのビーズクッションは、カバーの素材に「伸縮性のある柔らかい生地」と「少し硬めの生地」を組み合わせて作られていました。

この「少し硬めの生地」があることで、体重をかけてもビーズクッションの形状が崩れずに維持され、フィット感を得ることが可能になっています。

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画像の場合、側面の濃紺の素材が「少し硬めの生地」。硬めの生地がピンと張って形をキープする分、上に乗った猫をビーズがやわらかく包み込んでいるのが分かります。

ですが、この「少し硬めの生地」があることでビーズクッションの使用が限定的になってしまうんです。

「腰掛ける」「足を投げ出し、もたれかかる」というように、座る角度や姿勢がほぼ同じになるんですね。

そこでYogiboは、米国で特許取得した新技術により、カバーを「伸縮性のある柔らかい生地」のみで作りあげました。

この技術の特徴は、生地の織り方にあります。

その特殊な織り方は、「生地が伸びると硬くなる」という性質を持っており、椅子、リクライナー、ベッド、ソファーとさまざまな用途で使うことが可能になりました。

また、二重構造のカバーは伸縮性が高く、とっても丈夫。

洗濯機で洗うこともでき、低温乾燥にかけることで、生地がギュッと収縮して弾力も復活します。

従来のクッションvsYogibo!性能のスゴさを調査してみた

どうしてビーズクッションが人をダメにしてしまうのか?

実際に店舗で現物を確認してみました。

まずは従来のビーズクッションをチェック

比較をするために、まずは従来のビーズクッションを体験。

体を預けると、体の形に合わせてクッションの形状が変わり、程よい位置で保持されます。

座り心地は抜群。固くもなく、そして柔らかすぎず。

長時間座っていても、疲れを感じさせない心地よさでした。

背もたれが無いので、ダラ〜としたいときは足を投げ出すか、壁に寄りかかるなどの工夫が必要です。

お値段は1万円ぐらいで、お手頃な価格帯といえるでしょう。

真打登場、Yogiboに挑戦!

続いて、いよいよYogiboのビーズクッションです。

店舗に足を踏み入れ、STAFFさんの言われるがままにYogiboクッションを体験。

おすすめされたのはYogiboマックスです。サイズはH170✕W65✕D55で重さは8㎏ほど。

小柄な人ならベッドにもなりうるサイズです。

まずはYogiboマックスをまたぎ、仰向けに寝転びます。

その後、頭の下から脇の下にかけてYogiboサポートを挿入。

「はぁぁぁぁぁぁ〜」

思わず声が出るくらい、これはやみつきになる心地良さ。

沈み込んだ体を優しく受け止めつつ、ロックされたような感覚です。

私は目を閉じたら5分で寝てしまう自信があります。

もう動きたくない、動かなくてもいいよね・・そんな感じが、「人をダメにする」といわれる所以なのでしょうか。

Yogiboの盲点「立ち上がれない…!?」

ここでひとつ注意点があります。立ち上がるときは「気合い」が必要!

立ち上がろうと体を起こそうとしても、体が埋もれてしまい体勢を整えることが困難です。

気合いを入れるぐらいならもう少しこのまま・・と思ってしまうのは私だけでしょうか。

Yogibo Maxの可能性は無限大

Yogiboマックスのすごさは、これだけではありませんでした。

なんと、立たせた状態で座椅子のような癖付けをすると、そのまま座椅子としての形状が保持されます。しかも普通のソファやクッションと違って、座面部分より背もたれ部分を大きくしてフィット感を高める、なんて自由な使い方もできるのです!

特許の新技術により、とても遊び心のあるアイテムになっていますね。

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ちなみに気になるお値段は、Yogiboマックスが32,780円(税込)、Yogiboサポートが15,290円(税込)でした。

ちょっと、値段がネックになりそうです。メンテナンスしやすくて、補充ビーズも充実しているので長い目でみるとお得かもしれませんが・・。

まとめ

Yogiboが日本に上陸して8年が経過しました。

「妊娠中の妻のストレスをなくしたい。」

Yogiboのビーズクッションはそんな優しい気持ちから生まれたんですよ。

※価格はすべて2022年4月11日現在の情報です。

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