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実用新案登録の費用を徹底解説!

実用新案登録 費用

知的財産権を取得するとき、費用は一番気になるポイントですよね。

今回は実用新案権取得のざっくりした費用感と、詳細の内訳、特許取得時との違いについて解説します。

なお出願費用は、作成する書類や特許事務所によっても変わります。正確な料金を知りたいときは、特許事務所へ問い合わせてみましょう!

注:特許庁費用はすべて2022年4月1日改定後の金額です。

実用新案とは?

まずは実用新案登録ってなに?というキホンを確認します。

実用新案とは知的財産権の一つで、物の形状や構造、組み合わせなどの発明に与えられる権利です。

例えば、形状を工夫してペンの落ちづらいペンクリップを発明したとなると、実用新案として権利化をする可能性が高いです。

既存の製品だと、シヤチハタ株式会社のインク式のスタンプ判子、いわゆるシャチハタが実用新案を取りました。

同じ知的財産権の特許に比べると、実用新案に高い新規性や進歩性は求められず、簡単に登録されるのが特徴的。権利を取りやすい分、保護期間は特許の20年より短く、実用新案の存続期間は10年となっています。

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実用新案の費用

実用新案の出願には、総額で40万円ほどかかるのが相場です。

具体的には「特許庁料金」「弁理士費用」の2種類が発生します。

特許庁費用

出願先である特許庁に支払う費用で、出願した人全員が支払う料金です。最低でも20,600円の納付が必要となります。

もしも自分で手続きをする場合は、こちらの特許庁費用だけで権利を取得できますよ。

出願手数料

出願手数料とは、出願時に特許庁に支払う印紙代のことを指します。料金は一律で14,000円です。

登録料

登録料とは実用新案権を維持するための費用です。無事に権利を取得できたあと、初回は1~3年分の登録料をまとめて納付します。

登録料は出願した範囲(請求項の数)によって異なります。特許庁の手続料金計算システムを使えば、簡単に自分の実用新案の維持費用が分かるので、ぜひ使ってみましょう。

なお登録料は権利保持の年数によっても変わるため、詳細は以下の表を確認してください。

年数登録費用
第1年から第3年まで毎年 2,100円+(請求項の数×100円)
第4年から第6年まで毎年 6,100円+(請求項の数×300円)
第7年から第10年まで毎年 18,100円+(請求項の数×900円)

弁理士費用

特許事務所に出願手続きを代行してもらう場合、弁理士には手数料と成功報酬の謝礼金、2種類の料金を支払う必要があります。

日本弁理士会の調査によると、弁理士費用の平均額は326,830円とのことです。

参考:実用新案登録出願の手数料(日本弁理士会)
実用新案登録出願の謝金(日本弁理士会)

出願手数料(出願時の弁理士費用)

弁理士が代理出願を行う際に発生する費用で、平均265,896円の支払いが必要です。

ただし書類の作成枚数や依頼する事務所によって料金は変わるので、正確な金額を知りたいときは特許事務所への問い合わせが必須です。

成功報酬

成功報酬は実用新案として登録された際に、特許事務所へ支払う謝金です。平均金額は60,934円と、比較的抑えめの値段になっています。

なお特許と違って、実用新案は審査なしで登録されるので、基本的に出願すれば権利を獲得できます。ですから実用新案の成功報酬は、ほぼ確実に発生する料金と思っておきましょう。

実用新案登録の総額費用

実用新案登録を弁理士に依頼をした場合の平均総額をまとめます。なお登録料は請求項が1つの場合とします。

出願手数料(印紙代)14,000円
登録料(1〜3年分)6,600円
出願手数料(弁理士費用)265,896円
成功報酬(弁理士費用)60,934円
合計347,430円

登録料は、請求項が1個増えるたびに300円プラスされます。

また代行を依頼する事務所によっても費用は変わるので、注意が必要です。

自分のアイデアで実用新案権を取るには、具体的に何円必要なのか知りたい!という人はぜひ弁理士に問い合わせてみましょう。

特許出願との費用を比較!

特許と実用新案は、出願できる条件や権利化したあとの役割が似ています。そこで気になるのが、費用は何円くらい違うのか、ということ。

結論から言うと、実用新案のほうが20万円ほど安く権利を取得できます。

さきほど解説したように、実用新案の取得費用は35〜40万円が相場です。他方、特許の権利取得には60万円ほどかかるのが一般的です。

特許に比べて実用新案が3〜4割も費用を節約できるのは、実用新案は無審査なので出願すればほぼ確実に権利が取れる、という事情が関係しています。

まず審査がない分、審査費用として発生する14万円をカットできます。さらに特許より書類作成の難易度が低いので、弁理士の手間賃(手数料)も比較的低額に設定されているのです。

注意!「安いから実用新案を取ろう」は危険かも

20万円も節約できるなら特許じゃなくて実用新案を取ろうかな、という考えはちょっと待って!

実用新案は無審査で登録される関係で、ライセンス料の請求といった権利行使について制限が設けられている、というデメリットがあります。

また保護期間も10年と、特許の20年よりうんと短いので注意が必要です。

とはいえ実用新案と特許のどちらを取ったほうが、トータルではお得になるのか、知財初心者では判断がしづらいことでしょう。

将来役立つ知的財産権がほしいなら、やはり知財のプロである弁理士に相談してみるのがおすすめです。

まとめ

まとめ

今回は実用新案にかかる費用についてまとめました。

小発明とも呼ばれる実用新案ですが、特許に比べて費用面でのハードルも低いことがわかります。

特許には難しい発明でも、実用新案であれば登録可能な場合もあります。特許で弁理士に相談を行ったが、最終的には実用新案として登録を行ったというケースも少なくありません。

弁理士は様々な状況を考慮し、最適な提案をしてくれます。何かを発明した際は、しっかりと安心して任せることができる弁理士を探すことが非常に重要です。

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