中国の特許はどうやって検索する?
昨今、中国では沢山の特許が出願されており、
中国ではどのような技術が特許出願されているのだろう….?
競合は中国で特許出願しているのだろうか….?
と、思う方も多いのではないでしょうか。
どのような特許が出願されているのか知ることは、企業での製品開発や知財戦略においても重要です。
しかし、中国の特許を調べたいと思っても、外国の文献を検索する機会もあまりなく、検索方法が分からない方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、中国の特許の検索の仕方をお伝えします!
J-PlatPat
無料で利用できる特許検索システムとして有名なJ-platpat。
多くの方が、J-platpatを利用して、知財業務を行っているのではないでしょうか。
実は、J-platpatでは国内出願だけではなく、外国出願についても検索できます!
検索の方法
基本的には、国内文献を調査する時と同じように検索ができます。
調査目的に合わせて、検索キーワードや、IPCなどの分類を適宜組み合わせて、検索を行いましょう!
検索画面の見方
J-platpat(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/) にアクセスします。
トップページの「特許・実用新案」にマウスをのせると、下図のような3つの項目が表示されます。
その中から、【特許・実用新案検索】をクリックします。
特許・実用新案検索のページを開くと、「テキスト検索対象」の「文献種別」の欄の右端に、【詳細設定】という表示があります。
これをクリックします。
詳細設定をクリックすると、検索対象となる文献の種別が表示されます。
この中から、調査を行いたい文献を選択します。
今回は中国特許を検索したいので、【中国(CN)】にチェックを入れます。
文献種別で、中国の文献の指定をした後は、国内文献を調査する時と同様に、キーワードなどを使って検索します。
例えば、ここでは、
- 請求の範囲 ・・・テレビ
- 全文 ・・・省電力 or 省エネ
- 公知日/発行日 ・・・2022年1月1日以降
という検索式で検索してみます。
検索のコツ!
中国の特許も日本の特許も、検索画面を見ればわかるように、同じように検索ができます。
しかし中国文献は、機械翻訳システムで翻訳されています。
自然な日本語となるような高精度の翻訳がされていますが、もしかすると日本語の言い回しやワードが、思っているものとは異なる事もあるかもしれません。
いくつか検索して文献の内容を確認した上で、キーワードを再設定してみる方が良いかもしれません!
外国文献の検索項目に注意!
J-Platpatでは、指定可能な検索項目が国によって異なっています!
今回検索対象とした中国他、4つの国についてはテキスト検索が可能ですが、その他の国ではキーワード検索はできません。
国毎の指定可能な検索項目は以下の通りですので、検索の際にはご注意ください。
アメリカ(US)・EPO(EP)・WIPO(WO)・中国(CN)・韓国(KR)
- 全文
- 書誌事項
- 発明
- 考案の名称/タイトル
- 要約/抄録
- 請求の範囲
- 明細書
- 審査官フリーワード
- 審査官フリーワード+全文
- FI
- IPC
- CPC
- 出願人/権利者/著者所属
- 発明者/考案者/著者
- 代理人
- 審査官名
イギリス(GB)・ドイツ(DE)・フランス(FR)・スイス(CH)・カナダ(CA)
- IPC
- CPC
有料の中国特許の検索ツール
中国特許は有料の検索ツールを用いて検索することもできます。
企業にお勤めの方で、有料の検索ツールの導入を検討されている方は是非ご参考に!
PateneSQUARE
30年近い歴史を持つパナソニックの特許調査支援サービス「PateneSQUARE」。
多くの企業において導入されている検索サービスとなっています。
AI機能に力を入れており、知財部門から開発部門まで、使いやすい機能を備えています。
30日間無料のトライアルサービスがあります!
特徴
- 日本、米国、欧州、中国、PCT、世界特許などが検索対象
- AI検索機能・・・自然文を使って類似特許を検索可能
- AI自動分類・・・社内分類の付与をAIが提案
- 知財担当者だけでなく、現場の技術者にも使いやすい
料金
契約は年間契約となります。
IDごとの月額固定料金制(+初期費用)ですので、毎月の利用料金は変わりません。
中国特許を検索するためには、「サービスC」か「サービスC++」の契約が必要です。
(参考:https://www.panasonic.com/jp/business/its/patentsquare.html)
※税抜価格
※オプションサービスについては下記リンクよりご確認ください
提供会社
Panasonic株式会社
サービス詳細はこちら▶︎https://www.panasonic.com/jp/business/its/patentsquare.html
SRPARTNER
株式会社日立製作所特許公報データセンターを利用しており、必要な情報を素早く正確に抽出することができる検索サービスです。
検索式や検索結果が自動で長期保存されたり、抄録・全文画面で、キーワードのハイライト表示ができたりなど、便利機能を備えています。
2週間無料のトライアルサービスがあります!
特徴
- キーワード検索以外にも概念検索やSDIにも対応
- 検索結果はさまざまな形式でダウンロード可能
- IDは複数の利用者で共有が可能
料金
国内版のみ、契約ID数によって割引があります。
IDごとの月額固定料金制(+初期費用)ですので、毎月の利用料金は変わりません。
中国特許を検索するためには、「国内+国外版」か「国内外+翻訳版」の契約が必要です。
(参考:https://www.hitachi-systems.com/ind/srpartner/index.html)
※税抜価格
提供会社
株式会社日立システムズ
サービス詳細はこちら▶︎https://www.hitachi-systems.com/ind/srpartner/index.html
JP-NET
J P-NETは、専用ブラウザの独自技術により高速で検索や表示ができます。
ストレスのない調査で、作業効率アップ!
サービス毎に料金設定がされていますので、必要なサービスを組み合わせて契約することができます。
無料で使用可能なデモパスワードの発行もあります!
特徴
- 平成5年以前の電子化以前のデータも項目別検索が可能
- 特許図面の傾きを正しい向きに補正してから表示することが可能
- 企業の合併等に伴う社名変更でも、名寄せ検索で全て検索
- AI翻訳で翻訳精度の大幅がアップ
- 全ての国を英語で検索、調査時は明細書等が日本語へ翻訳される
料金
入会金はありません。
契約ID数によって、割引があります。
中国特許を検索するためには、「海外特許」の契約が必要です。
(参考:https://www.jpds.co.jp/jp-net/jp-net.html)
※税抜価格
※オプションサービスについては下記リンクよりご確認ください
提供会社
日本パテントデータサービス株式会社
サービス詳細はこちら▶︎https://www.jpds.co.jp/jp-net/jp-net.html
まとめ
今回は中国の特許を検索する方法についてお伝えしました。
有料の検索システムを導入していなくても、J-platpatで中国特許の検索は行えます。
機械翻訳のため、キーワードの選定にコツがいるかもしれませんが、とりあえず思いついたキーワードで検索してみてください!
慣れてくれば、分類なども使って、よりノイズの少ない検索ができるようになります。
J-platpatの機能では不十分、もっと使いやすい検索ツールを使いたいという時には、是非有料の検索ツールのトライアルに申し込んでみてくださいね。
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家電メーカー、遊技機メーカーの知財部として20年以上勤務。
出願、調査から無効審判、特許訴訟、特許管理業務まで色々な知財業務を担当したワーキングママです♪
趣味はピアノ。知財歴より長い30年以上!人気のあるアニメ曲を弾いて、子供たちに好かれようとしています笑
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